京都市伏見区Y様邸の蔵改修工事が完了しました☆
お施主様が小さい頃から慣れ親しんできた大切な蔵の改修工事をさせて頂く事になりました。
これまでも 蔵 ⇒ 子供部屋・応接室 ⇒ 物置き とその時々に合わせ姿をかえてきた大切な蔵
2階と屋根裏収納の様子からお伝えしていきます。
外観 内部
荷物と畳が運び出されました。
大工のとめさん奮闘中右の写真は2階のフローリングを張っている様子です。
とめさんの背後の景色にご注目
フロアの貼り替えが完了し、間柱・梁などの全ての木部分は黒で塗装しました。
白壁と黒の梁で“これぞ蔵”といった印象に仕上がっております
はい、ここで間違い探し問題です。先程とめさんが作業していた背景とどこが変わったのでしょうか
正解は階段の向きが変わりました。以前は入口入って屋根裏に上がろうとすると
階段をぐるりとまわりこんで登り口になっていたのですが、登り口を逆にしただけで
動線がとてもスッキリし、無駄なスペースもなくなりましたっ
ロフト部分には以前は無かった階段横に転落防止の柵も設置し、安心してお使い頂ける様になりました。
続きまして、下の様子をお伝えしていきます。
深い土間部分を利用して床下収納としてお使いになられていたスペースと1階部分を
合体し1FLOORのプレイルームにしていきます。
外観
内部(床下) 内部(応接間)
1階部分の床を解体し、床下収納も解体しました。宙に浮いた状態になっている扉は
塞ぎ、動線を考えた結果、別の箇所に扉を新設します。
住居側(2階) 蔵側
今回のリフォームでこの扉は不要になるので塞いで収納スペースにしました。
こちらの建具は床下に眠っていた下駄箱の扉を使用しました。
元々こうなっていたかのように違和感なく仕上がりました。
住宅玄関横には蔵の床下収納への入口扉がありました。
玄関側 蔵側
床下収納をなくして住宅部分の1階と同じ床面に蔵の床を敷いていきます。
新しい扉は玄関框を上がった位置に新設し、以前扉があった箇所にはシューズBOXを設けました。
①上り框の湾曲は優しい印象に仕上げたいとのお施主様のこだわりポイントです。
②シューズBOXの扉は蔵の扉を新設するときに開口した化粧板を再利用した物です。
おかげで色落ちや風合いに違和感なく仕上がりました。
③上り框の下には昔、机として使っておられたウォルナットの木材を再利用。
傷跡が歴史を物語っております。
1階の内部の様子です。壁面の下地造り中です。大工さんが立っている所には
大きな窓が入る予定です。
完成した1階プレイルームがこちらです
映画のワンシーンでも撮影出来そうなくらい趣のある素敵な空間に仕上がっております。
基礎部分はコンクリートなので羽目板でカバーし、土間コンの控え柱はお施主様のご希望で“朱”で塗装しました。
カウンター下の収納にも再利用アイテムが・・・。床下に眠っていた収納の扉をお施主様がキレイに
お掃除して下さいました。上下半分にサイズカットして、再利用しました。足りない部分は元々あった
ランマを入れてみました。新品では敵わない風合いです。
この空間をさらに引き立てるようにピアノが置かれております。
そして、大きな窓からは心地よい光と借景も楽しめます。
階高もあるのでミニコンサートでも開催できそうです。
建材の再利用を積極的に取り入れた工事でほぼ大工さんのみで完成しております。
今回の工事での意匠はほぼ全てお施主様のご指示だったのですが、
担当者は沢山のアイデアを頂き、勉強になるな~と大変感銘をうけておりました。
毎日わくわくしながら現場に足を運び思い出に残る工事だったと話しておりました。
工務 : 田中 元行