地震から大切な住まいを守るポイント③
地震から大切な住まいを守るポイントをご紹介します
壁の種類・筋かいの有無と量を確認する
筋かいと壁の量から建物が地震の横揺れにどれだけ耐えられるか診断することが大事です。
筋かいとは柱と柱の間に斜めに組み込んだ木材のことです。筋かいがあることで地震力に抵抗することができます。構造用合板(耐震ボード)とは、柱・梁・土台に直接強いボードを張り付けて地震力に対抗するものです。
筋交いは、建物に加わる横からの力(地震による力)に抵抗して、建物の構造を安定させています。引っ張られる力に威力を発揮するので、建物の右からの力、左からの力にバランスよく配置する必要があります。実際に筋交いに力が加わるとどうなるか、外からの力の方向(右とか左とか)によって、その筋交いの取り付く柱に、土台から抜けようとする力や、梁から抜けようとする力が発生します。そんな柱の抜けに抵抗するのがホールダウン金物と呼ばれるものです。また、筋交いと柱と土台や梁とをしっかり止め付ける金物を筋交い金物といい、筋交いの接合部の補強を担う金物です。これらがきちんと施工され、それぞれが持つ性能を発揮しないと、安全な建物にはなることができません。
古い建物(1981年以前の建物)では、現在の基準(上の絵はほぼ現行基準)には至っておらず、筋交いはあるものの金物での補強などは、ほとんど見られません。当時の基準ではそれで良しとされていました。これまで多くの地震が日本を襲い、その大地震ごとに耐震基準が見直され、現代の基準へと変化してきました。現在の基準ですら、法律を守っているだけでは、危ういところがあるのも事実です。構造安全性を高めようとすれば補強方法はいくつもありますが、同時にコストもかかるため、どこまで補強するかの判断が大切なところです。
壁の量が多いほど地震に強い
地震に対して強い家かどうかの大きな判断材料として、『壁の量』があげられます。建物は壁の量が多ければ多いほど地震に強く、少なければ少ないほど地震に弱くなります。12畳をこえるような大広間(例えば6畳と6畳の和室を襖だけで仕切っているような部屋など)があったり、2間以上続く大きな窓がある家などは、必然的に壁の量が少なってしまうだけでなく、壁の配置バランスも悪い建物となり、耐震性はかなり低いものとなってしまいます。
では壁が少ないお家はどうしたらいいのでしょうか・・・
ここでも以前にお話しした『かべつよし』の登場です。
今ある壁を強くして、補強工事を行っていきましょう!