外装リフォームに欠かせない外壁と塗装!!外壁材シェアNo.1の『サイディング』と、多種多様な種類がある『塗料』!選ぶ種類によって機能や仕上がり、耐用年数が大きく変わってきます。
新築住宅の外壁材の約9割を占めている『サイディング』材。
軽量で施工がしやすく、豊富なバリエーションで圧倒的なシェアを誇っています。
そして、外装リフォームには欠かせない『塗装』。
多種多様な種類がある外装塗料は、機能・仕上がりに大きく差が出るため、
外装材の材質や状態にあわせた塗料を選ぶことが大切です。
今回は、外装をテーマにサイディングと塗料についてご紹介します。
サイディング
新築戸建て住宅の外壁材で主流となっている『サイディング』材。
セメントを主材料とした窯業系、アルミやガルバリウム合板、スチールなどで作られた金属系、
その他樹脂系、木質系があります。
中でも色柄のデザインが豊富で、選択肢が広い窯業系は、新築住宅の約8割に採用されています。
板状の外壁材を貼り付ける工法になるため、施工性に優れており、品質が安定するうえ
工期も短く、トータルコストを抑えることができます。
他の外壁材に比べ軽量なため耐震性も高く、特に金属系は、非常に軽量で耐久性・断熱性に
優れることから、寒冷地での需要が高くなっています。
『サイディング』人気のポイント
◎施工がしやすく安価
◎軽量で耐震性を高める
◎対候性に優れる
◎デザインバリエーションが豊富(特に窯業系)
◎断熱性・耐久性に優れる(特に金属系)
主な『サイディング』材の特徴
【窯業系】
材質 : セメント質と繊維質
メリット : デザインが豊富・耐火性、耐震性に優れる・軽量
デメリット : 凍害に弱い・メンテナンスコストがかかる・シーリングの汚れが目立つ
価格目安 : 4,000~6,000/㎡
耐用年数 : 10年を目安に塗り替え・シーリングは数年おきに点検、打ち替え
【金属系】
材質 : ガルバリウム鋼板・アルミニウム合金塗装板・ステンレス合板など
メリット : 非常に軽量・断熱性に優れる・凍害に強い・耐久性に優れる
デメリット : サビが発生する・衝撃に弱い
価格目安 : 3,000~9,000/㎡
耐用年数 : 10年を目安に塗り替え・シーリングは数年おきに点検、打ち替え・水洗いでサビ防止
【樹脂系】
● カナダ、アメリカでは50%以上のシェア
● 主原料は塩化ビニール樹脂
● 塩害や凍害に強く、耐久性が非常に高い
● 施工できる業者が限られており、金額も高いため国内でのシェアは低い
【木質系】
● 木材に塗装を施したサイディング
● 木ならではの質感、ぬくもりがある
● メンテナンスの手間がかかるうえ、施工できる業者が限られているためシェアは低い
《サイディング外壁の補修のサイン》
◎表面に細かいヒビが入る
◎サイディングとの間に隙間ができる
◎裂ける
◎肉痩せして表面が凹み、ヒビが入る
サイディング同士の継ぎ目(目地)や窓まわりの継ぎ目部分を埋めるため、シーリング(コーキング)が
使われていますが、劣化してヒビ割れなどが起こると、雨水が侵入したり、内部の腐食につながります。
放置せずに、打ち替えや打ち増しを行って補修をしましょう。
塗料
外装リフォームに欠かせない『塗装』。
塗装塗料の種類は多種多様であるため、外装材の材質や状態にあわせた塗料を選ぶことが大切です。
外装の塗り替えでは、どんな塗料を採用するかによって、費用、耐用年数などに違いが出てきます。
塗料の特徴を比較するには、「樹脂」「希釈剤(水性か油性か※1)」「硬化剤の有無(1液型か2液型か※2)」
などのカテゴリーに分けて考えるとよいでしょう。
「樹脂」の違いは、主に耐久性に関わり、塗装後の塗装サイクルに違いが出てきます。
「水性か油性か」「1液型か2液型か」などは、作業性に違いが出てきます。
付加機能をもった塗料などもあり、塗料の種類によって機能・仕上がりに大きく差が出るため、
納得のいく塗料選びを行いましょう。
※1 水性か油性
「水性塗料」「油性塗料」という分類は、希釈剤の違い。
「水性塗料」の希釈剤は水。臭いが気にならない、油性より安価、乾きにくいといった特徴がある。
「油性塗料」の希釈剤は、強溶剤(強シンナー)と弱溶剤(弱シンナー)。強溶剤は、耐久性、防汚性に優れているが、
刺激臭が強く、弱溶剤は、刺激臭は弱めで、強溶剤の代わりに広まったという特徴がある。
近年は、人や環境に優しい「水性塗料」の性能が向上し、「油性塗料」の性能に近づいてきている。
※2 「1液型」か「2液型」
「1液型」は、硬化剤不要で手間なく使えるが、塗装できる素材が限られる上、耐久性が劣る。
「2液型」は、硬化剤の混合・撹拌という手間がかかり、扱いが難しい反面、耐久性が高く剥がれにくい。
また、使用可能な素材も多く、手間はかかるがメリットは大きい。
印象の決め手になる色とツヤ
◆色付き塗料
◎一般的な外壁に。いろいろな色を選べる。
◆クリアー塗料
◎多色使いのサイディング外壁に。壁の色柄を残せる。
(※)塗膜の劣化が進んだ外壁にはクリアー塗料は使えない
◆ツヤ有り
◎塗料の耐久性を重視したい
◎汚れが付きにくく、落ちやすい
◎「全ツヤ」「七分ツヤ」「五分ツヤ」「三分ツヤ」などツヤの程度が選べる
◆ツヤ無し
◎落ち着いた仕上がりにこだわりたい
◎和風住宅ではツヤ無しが選ばれる
◎フッ素樹脂や油性塗料には「ツヤ無し」はない
塗料のグレード
塗料には、『無機塗料』と『有機塗料』があります。
『無機塗料』は、無機物と有機物を配合してつくられているため、『ハイブリッド塗料』と呼ばれることもあり、
劣化しにくいという特徴があります。
<無機塗料>
● 耐候性に優れ、色あせや変色が起こりにくい
● カビやコケが発生しない・燃えにくい
● 塗装の回数を減らしたい人におすすめ
● 耐用年数は、20~25年
『有機塗料』は、樹脂を含み、樹脂の違いが塗料のグレードになります。
樹脂は、紫外線による退色や変色などの劣化は避けることができません。
<有機塗料>
【フッ素】
● 耐候性、防水性、防汚性などさまざまな点で優れている
● 親水性により汚れが落ちやすい
● 高価なため屋根など傷みやすい場所だけに採用する例も
● 塗装の回数を減らしたい人におすすめ
● 耐用年数は、15~20年
【シリコン】
● 耐久性とコストのバランスがよく、コストパフォーマンスに優れている
● 機能を付加した塗料が多い
● もっとも多く採用されている
● 費用対効果を重視したい人におすすめ
● 耐用年数は、10~15年
【ウレタン】
● 柔軟性と密着性がある
● 近年はあまり使用されない
● 木部や雨樋などの細部に
● できれば費用を抑えたい人におすすめ
● 耐用年数は、8~10年
【アクリル】
● 価格を抑えられるが、耐久性が劣る
● 近年はほとんど使用されない
● 長くは住まない、頻繁に塗り替えたい人におすすめ
● 耐用年数は、5~8年
価格は、耐久性が高いほど高くなります。
遮熱・断熱塗料
建物を壊すことなく、屋根や外壁、窓ガラスなどに塗るだけで、室内の温度上昇を抑えることができる
『遮熱・断熱塗料』。
『遮熱塗料』とは、熱の原因となる「赤外線」を反射する塗料で、塗った場所の温度上昇を抑える効果があります。
室内温度の上昇も、一般塗料に比べ2~3℃程度下がるとされており、夏季の節電にもつながります。
『断熱塗料』とは、熱を伝わりにくくする塗料で、夏は外の暑さを室内に伝えにくくし、
冬は暖められた室内の熱を外に逃げにくくします。
夏の室温は一般の塗料に比べて、2~3℃ほど下がるとされています。
また、「断熱」と「遮熱」の両方の効果を併せ持つ塗料もあります。
多くの『遮熱塗料』『断熱塗料』は、一般的な塗料に比べ価格は高くなりますが、皮膜の寿命が長いため、
塗り替えの回数も少なく、節電効果があるため光熱費を削減することもできます。
『遮熱・断熱塗料』は、SDGsの考えに基づく省エネ対策としても注目されています。
遮熱・断熱塗料の特徴
【遮熱塗料】
仕組み : 太陽光の中の赤外線を反射し、温度上昇を抑える
おすすめ : 夏の暑さを何とかしたい・冷房費を節約したい・吹抜けがある
メリット : 外装材の劣化を抑制・夏の室内の温度上昇を抑える
デメリット : 色によって効果が異なる・塗膜が汚れると効果が発揮できない・寒冷地には不向き
価格 : 高めだが、一般的な塗料と同程度のものもある
【断熱塗料】
仕組み : 外気の熱を伝わりにくくする
おすすめ : 寒冷地に住んでいる・一年中快適に過ごしたい・冷暖房費を節約したい・暖房を入れても室内が寒い
メリット : 年間を通して外気の影響を受けにくい・防音効果がある・冬場の結露が軽減できる
デメリット : 色によって効果が異なる・塗料によっては「艶消し」しか選べない
価格 : 高め
多額の費用がかかる『塗装リフォーム』ですが、多くの市町村で「省エネ住宅改修補助金」、
「住宅リフォーム資金助成」などの制度を活用し、外壁塗装を対象とした助成金を利用できるようになっています。(対象期間がありますのでご確認ください)
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現在使用できる助成金についてなどはお気軽にサンコウホームにお問い合わせください!